基礎知識

知っておきたいサイトM&Aの基礎知識を解説

「サイトM&A(売買)とは、どんなビジネスなのか知りたい。」
「サイトM&Aのメリットだけでなく、リスクについても学んでおきたい。」
「サイトM&Aの事例を見て参考にしたい。」

あなたは、上記のような疑問を抱えていることと思います。
2019年現在、サイトM&Aはまだまだ未開拓のビジネスであり、具体的な情報もあまり出回っていません。

そこで本日は、過去10回以上に渡りサイトM&Aを経験した彦坂康太郎(サイトM&Aカレッジ学長)が、初心者向けにサイトM&Aを徹底解説していきます。

彦坂康太郎
彦坂康太郎
というわけで、こんにちは。サイトM&Aカレッジ学長の彦坂です。

私は、2015年に初めてWebサイトを買収して以来、10回以上サイトM&Aを経験しました。
その経験をもとに、本日はサイトM&Aについて解説したいと思います。

もし、この記事を見て分からない事があったり、質問などあれば、Twitterよりお気軽にメッセージください。
出来る限りアドバイスさせていただきます^^

彦坂康太郎のTwitterアカウント

サイトM&A(売買)とは?「概要」の説明

サイトM&Aとは、インターネット上に存在するWebサイトを売ったり買ったりすることです。

いまいち理解できない場合は、不動産の売買をイメージすると分かりやすいでしょう。
不動産は家賃や立地、空室率などによって価値が査定され、売買されます。

Webサイトも同じで、そのサイトが何回見られたか(アクセス数)やそのサイトから発生した売上(アフィリエイト報酬)などによって価値が査定され、売買されます。

サイトM&Aで扱われるサイトには様々な「種類」があります

一口にWebサイトと言っても、実はいくつかの種類があります。例えば、下記です。

  • アフィリエイトサイト ⇒ 他社製品を紹介することでの広告収入のサイト
  • 通販サイト(ECサイト) ⇒ サイト上で商品を売るためのサイト
  • 事業用サイト ⇒ 自社で営むサービスへの集客用サイト

上記はサイトM&Aで扱われる種類の一例です。
さらに詳しく知りたい方は下記も合わせてご覧ください。

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サイトM&Aの「売買金額」が決まる要因と2019年時点での「売買相場」

サイトの価値、つまり、サイトの売買金額が決まる要因はいくつもの指標があります。

例えば、先ほどもご紹介した「アクセス数」や「売上」、会員登録機能があれば「会員数」、メルマガを発行していれば「メルマガ会員数」など、多面的に分析する必要があります。

なお、サイト価値の査定方法については、こちらでさらに詳しく解説しています。
ご興味があればご覧になってみてください。

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また、2019年現在のサイトM&Aの売買相場は月間利益の15ヵ月~24ヶ月分です。
ただし、上記の数字を見れば分かる通り、相場にはかなりの振れ幅があります。

なぜなら、同じ利益を生み出していたとしても、サイトによって抱えるリスクの大きさが異なり、リスクが大きいほど売買金額が下がるためです。
逆に、安定して利益の出るサイトは24ヶ月(2年分の利益)で取引されることが多いです。

取り扱われる金額規模も大小さまざまですから、小さくスタートすることも可能です。

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サイトM&Aの具体的な「流れ」や権利譲渡の方法

ここでは、サイトM&Aの具体的な流れについて大まかに解説していきます。

  1. 売り手と買い手のマッチング
  2. 交渉
  3. 売買契約
  4. 権利譲渡
  5. 引き継ぎ

①売り手と買い手のマッチング

まずは、サイトを売りたい方はサイトM&A仲介サービスに査定の依頼をし、審査に通ると案件として公開されます。
買い手は、サイトM&A仲介業者が扱う案件をチェックし、気になる案件があれば交渉の申し込みをします。

②売買交渉

交渉の申し込みが入ったあとは、売り手と買い手で売買交渉をします。

ただし、サイトM&Aの取引には2つの種類があります。
サイトM&A仲介業者を挟んだ仲介取引と、売り手と買い手による直接取引です。

仲介取引は手数料がかかってしまう反面、安全な取引ができます。
直接取引はある程度の経験と知識が必要ですが、手数料を抑えられるメリットがあります。

2つの取引形態については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
>>サイトM&Aの手数料を解説!仲介と直接交渉があります。(準備中)

③売買契約

無事に交渉がまとまれば、売買契約を結びます。

その際、仲介取引の場合はサイトM&A仲介業者が売買契約書のサポートをしてくれる場合がありますので、もし不安な場合は相談してみるとよいでしょう。
直接取引の場合は、売り手または買い手にて用意する必要があります。

④権利譲渡

売買契約を結んだあとは、サイトの権利を譲渡する作業を進めます。

譲渡対象は契約書に記載の内容になりますが、多くの場合は「サイトのデータ」や「独自ドメインの権利」、あとは「会員データ」などです。

サイトのデータを譲渡する作業はサーバー移転、独自ドメインの権利譲渡はドメイン移管と呼ばれ、専門的な知識や技術を必要とします。
もしご自身で作業するのが不安な場合は専門の業者を利用しましょう。

なお、弊社でもサーバー移転の代行サービスを実施しております。
困ったことがあればお気軽にご相談くださいませ。

サイト引越し屋さん
>>日本初!WordPress専門の引越し代行サービス『サイト引越し屋さん』

⑤運営の引き継ぎ

サイトの権利譲渡作業が完了したあとは、運営の引き継ぎです。

なお、売り手から買い手への引き継ぎサポートは、売買契約書にてサポートを付けるという条件を加えていた場合に発生します。
契約内容に含めていない場合、引き継ぎは必須ではありません。

引き継ぎサポートの内容は売り手の熱意と買い手の希望次第となり、

  • 記事コンテンツのネタ探しの方法を教える
  • ライティングのやり方を教える
  • 外注ライターさんの引き継ぎ

など多岐に渡ります。

どんなサポートが必要なのかは買い手のサイト運営レベルによって異なります。
詳しくは下記の記事も参考にしてみてください。

>>サイトM&Aにおける引き継ぎサポートの内容と決め方(準備中)

サイトM&Aの「メリット」や「デメリット」

さて、ここからはサイトM&Aにおけるメリットやデメリットについて、サイトを売る側の視点と買う側の視点の2通りでお話したいと思います。

サイトを売る人にとっての「メリット」や「デメリット」

サイトを売る人にとって最も大きなメリットは「将来手に入るはずであった利益を先取りできる点」です。

アフィリエイトサイトの集客の多くはSEOによる検索エンジンからの集客となっており、良くも悪くも先が読めない部分があります。
そういった不安定さはリスクとなるため、サイトを売ることで利益の先取りができること、利益の確定ができることは大きなメリットとなります。

逆に、サイトを売るデメリットとしては、売却益が発生することによって支払う税金が増えてしまったり、売却したサイトと同じジャンルのサイト運営が一定期間できなくなる可能性があることです。

サイト売却に関するメリットやデメリットに関しては、こちらの記事でさらに詳しく解説しております。

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サイトを買う人にとっての「メリット」や「デメリット」

サイトを買う人にとって最も大きなメリットは「既に収益のあるサイトが手に入る点」です。

Webサイトを作ってSEOで集客する、さらに、そのサイトにアフィリエイト広告を貼って収益化する、これら一連の流れには長い時間と大きな労力がかかります。

もちろん、企画や制作が好きでビジネスを0から立ち上げるのが得意な人は、サイトを買収せず自分で作るという手段も良いかと思います。

ですが、0から1を生むのが得意な人ばかりではありません。
既にあるものをコツコツ運用して、1を10にするのが得意な人もいます。
そういう方にとって、サイト買収はメリットが大きいです。

ただし、デメリットとして、価値のないサイトを高額で買ってしまうリスクがあったり、規模の大きいサイトを買う場合は元手が必要な点が挙げられます。

>>サイト買収のメリットとは?リスクも合わせて解説!(準備中)

サイトM&Aで「成功」した事例と「失敗」した事例をご紹介

ここでは、私が過去に経験したサイト買収、サイト売却をもとに、どのような成功や失敗があるのかをお伝えしていきます。

サイトM&Aで「成功」した事例

サイトM&Aで「成功」した事例として印象に残っているのは、女性向けの恋愛メディアを買収したときの話です。

そのサイトは1ヵ月の利益が1~2万円ほどで、35万円にて買い取りました。
その後、記事の追加やSEOの見直しをすることでアクセスが増え、それに応じて利益も増えていきました。

投資金の35万円は7ヶ月目に回収することができ、最終的にはMaxで1ヵ月40万円の利益が出るサイトにまで成長しました。

また、別の事例では、テスト的な意味で買い取った5万円のサイト。

こちらは買収後に外注ライターさんにお願いして20記事ほど追加したところアクセスが延び、数ヶ月後にすぐ30万円で売却しました。
金額は小さいものの資金効率は非常に良かったです。

サイトM&Aで「失敗」した事例

サイトM&Aで「失敗」した事例として印象に残っているのは、いわゆるトレンドブログを買い取ったときの事例です。

トレンドブログは季節ネタや話題性あるのニュース、流行り廃りが早いネタなどを扱っていることが多いため、内容をよく見ずに買収すると運営に行き詰まる可能性があります。

実際に弊社でも、買い取った直後は運営方針に行き詰り、キーワードの選定やライターさんの管理などなど、かなり苦労した記憶があります。
それはそれで経験になりましたし、今は順調に回収していっているので結果的には良いですが、あのまま台無しになっていたことを想像するとゾッとします。

サイトM&Aに関する「経費」や「税務処理」のポイント

最後に、サイトM&Aにおける税務面の話にも少し触れておきます。

サイトを買収する側の税務処理

サイトを買収する側の税務処理としては、「経費処理」または「資産としての原価償却」のどちらかが考えられます。
なお、上記は法人を想定していますので、個人の場合は当てはまりません。

経費なのか資産として見るのかは、買ったサイトによって異なります。
ソフトウェア(通販ショップなどで見られるカート機能や、何らかの予約機能.etc)が含まれているサイトを買った場合には、5年で原価償却、それ以外は経費として一括で償却が可能です。

なお、WordPressはソフトウェアかどうかの明確な基準がなく、今のところどちらでも通ることがあります。
この辺りは役所で担当に付いた方の知識や判断で変わる要素も大きいため、詳しくは税理士に相談するなど、専門家のアドバイスを仰ぐようにしましょう。

サイトを売却する側の税務処理

サイトを売却する側については、税金の支払いが発生する可能性があります。

個人で売却する場合、年間20万円以下の売却益の場合は申告の必要なし。
それを超える場合は売却金額に応じて累進で税金が発生します。

法人でサイトを売却する場合には、他事業との兼ね合いにより税率が変わります。
年間の利益が400万円以下、400万円~800万円、800万円以上かによって変動しますが、概ね約20%または約30%となります。

まとめ:サイトM&Aはビジネス×投資!知識と経験が必要です。

以上、本日はサイトM&Aについての概要から税金にいたるまでのお話でした。

本記事をご覧いただくと分かる通り、サイトM&Aは「サイトを運営する」「集客する」「アフィリエイトする」といったビジネスの側面と、「サイトの価値を評価する」「相場を調べる」「タイミングを読む」など投資の側面もあります。

そのため、いずれかに偏ることなく両方を学び、実践していく必要があります。

ただし、すべてを自分の手で出来るようにする必要はなく、苦手なことや気の進まないことがあれば、その部分だけ専門家の力を借りることも可能です。

「自分の強み」や「自分が学びたいこと」は大事にしつつ、上手に専門家を活用しながらサイトM&Aに取り組んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。