「サイト売買(サイトM&A)を仲介業者なしで済ませたい」と考えている人も多いかもしれません。
そうなると、
- 個人同士でサイト売買を行う注意点はなにか
- やっぱり仲介業者は利用したほうがいいのか
- トラブルが起きる可能性はあるのか
こういった疑問点を抱きませんか。
弊社はサイト売買で避けられないサーバー移転作業を代行することがあり、内情はある程度把握しています。
今回は、主に個人同士のサイト売買で注意すべきポイントをまとめておきました。サイト売買に興味がある人は、失敗を避けるためにもぜひ参考にしてみてくださいね。
個人でサイトを買うときの7つの注意点
サイトを購入するときには気を付けたいポイントが7つあります。
- サイト情報や状態(数値)を詳しく確認しておく
- ペナルティを避けるために被リンクを確認しておく
- 本当に運営できるのか確認しておく
- Googleのアップデートを考慮しておく
- 急な案件停止のリスクを考慮しておく
- グレーなサイト購入はリスクあり
- 購入サイトは経費処理/減価償却できる
それぞれ確認していきますね。
①サイト情報や状態(数値)を詳しく確認しておく
仲介業者を挟まないで、個人同士でサイトを売り買いする際は注意しましょう。
たとえば、Twitter経由でのやりとりだけで話が進んでいくケースもあります。もちろん
第三者への仲介手数料は発生しないので、お得に感じるかもしれませんがリスクは大きいです。PV数や売り上げが、実際の数値と大きく異なっていた…というトラブルも起きる可能性があります。
「相手が用意したデータが本当に正しいのか」見極める力が必須です。
交渉の時点で、解析ツール(Googleアナリティクスなど)や収益画面のキャプチャー画像をもらうのが効果的です。
②ペナルティを避けるために被リンクを確認しておく
ツールを使って、どんなサイトから被リンクがあるか調べておきましょう。被リンクチェックできるツールは、Ahrefs、Majestic、Moz、hanasakigani.jpなどが挙げられます。Googleサーチコンソールのデータ共有も有効ですね。
被リンクとは、他のサイトからリンクを送ってもらうことを指します。
的確な被リンクは、SEOで評価されます。ただし、不自然なリンクが多く貼られていると、逆に検索順位が下がることがあります。
- 自作自演で大量の不自然なリンクが貼られている
- 中古ドメインを使用していて大量のリンクが貼られている
こういったケースでは、Googleからのペナルティを受けてしまう可能性があるので注意しましょう。
③本当に運営できるのか確認しておく
購入した後の運営はどうするのか、事前に準備しておきましょう。
「メンテナンスにはどれくらいのコストが掛かるのか」、「記事の更新頻度はどれくらいか」など、イメージすることは大事です。たとえば、トレンドブログなどの場合は、定期的に記事更新を行わなければ、あっという間に順位が下落していきます。
せっかく購入しても、サイト管理に多くのリソースが必要になる場合があるので、注意しましょう。
④Googleのアップデートを考慮しておく
Googleは、定期的に検索結果のアルゴリズムアップデートを行っています。
タイミングが悪いと、購入した直後に何故か大幅に検索順位が下落してしまう可能性があります。むしろ順位が上がるかもしれませんが。
アフィリエイト広告やアドセンス広告で収益を出しているサイトを買うときは、アップデートの時期を十分把握しておきましょう。
⑤急な案件停止のリスクを考慮しておく
主にアフィリエイトで収益を出しているサイトの場合、扱っている案件(商品/サービス)が、広告主の都合で急にストップされる可能性があります。
単純に、採算が取れずアフィリエイトから撤退する広告主もいれば、情報漏洩などの不祥事でサービス自体が停止に追い込まれることも稀にあります。
なるべく、多くの案件を紹介できるようなサイトを購入すると、リスクヘッジになると思います。
⑥グレーなサイト購入はリスクあり
著作権侵害など法律に抵触するようなサイトも売りに出されている場合があります。
現時点では問題がなかったとしても、今後法的にNGで摘発されるリスクがあります。やむを得ず、サイト運営を中止に追い込まれるかもしれません。
グレーなサイトを購入するときには、将来的なリスクを十分考慮しておきましょう。
⑦購入サイトは経費処理/減価償却できる
サイトの購入費用は、経費あるいは減価償却が可能です。
ただし「どういったサイトを購入したか」個人や法人によっても課される税金は変わってきます。税務署や税理士さんなど、プロに相談するのが最も確実です。
個人がサイトを売るときの3つの注意点
個人がサイトを売る場合に注意するべきポイントは3つあります。
- 正確な実績のデータを相手に示す
- 売り値は変動する(相場を決めるのは難しい)
- 競業避止義務に違反してはいけない
それぞれ確認していきます。
①正確な実績のデータを相手に示す
相手には正確なデータを提示しましょう。
もし、数字(売り上げやアクセス数など)を捏造してもバレます。特に仲介業者に依頼する場合は、数字も調査されます。それに対して、個人間の場合は相手にリサーチしてもらうしかありません。
サイト売買では、誠実さが大切です。正確な数値を示さないと、後になって法的なトラブルに発展する可能性があります。
②売り値は変動する(相場を決めるのは難しい)
サイトの売却額は、基本的に毎月の収益×18~24ヶ月分が目安です。ただし、交渉次第では販売価格の増減はあり得ます。
特に個人同士の場合は、どうしても交渉がうまい側に有利な話が進む可能性があります。
また、「ECサイトかアフィリエイトサイトか」「どのようなSEO対策をしているか」など、サイトのタイプによっても話は変わってきます。一概に相場を判断するのは難しいと言えます。
あなたのサイトが、想定していた額で売れない場合も念頭に置いておきましょう。
③競業避止義務に違反してはいけない
サイトを売却した後は、競合となるようなサイトを作ることは禁止されています。
これを競業避止義務と言います。作成した本人にその意図がなかったとしても、十分注意しなければいけません。「契約した際の類似内容に相当していないか」しっかりチェックを行う必要があります。
サイト売買でトラブルが起きる可能性はまだある!その他の注意点を3つ紹介
その他にもサイト売買には注意点があります。トラブルが起きるかもしれないので、事前にチェックしておきましょう。
①相手と音信不通になる
お金を振り込んだ後に、相手と連絡が取れなくなるケースがあります。これは、個人同士でやりとりを進める際に起こり得るトラブルです。
仲介業者を挟んでいれば、こういったことは起きません。仲介業者の場合は、エスクローを採用しており、サイト譲渡が完了した後に、仲介業者に前もって預けられていた代金が売主へ支払われます。
※エスクロー(Escrow)とは、売り手と買い手の間に第三者を仲介させ、安全に取引を行う方法のこと。不動産取引で多く用いられます。
②サイトの購入後に買い戻しを要求される
サイトを購入してみたが「思ったように売り上げが出ない」、「検索順位が大幅に下がってしまった」など、サイトのパフォーマンスが悪い場合に、要求されるケースがあります。
しっかり契約書を交わしている場合は、契約内容に沿って対応しましょう。一般的に、契約に「買い戻し特約」は含めません。つまり、買い戻しはできないケースがほとんど。
思いがけないトラブルを避けるためにも、第三者を介して契約を交わしておいたほうが安心です。個人同士も場合でも、両者納得のいく形で契約書は準備しておきましょう。
③サーバー移転がうまくいかない
サイト売買では、基本的にサーバーの移転作業が必要です。
サーバー移転とは、売主のWebサイトを管理しているサーバーを買主が管理するサーバーへ引越す作業のことを指します。
たとえば「サーバーの移転作業で発生するコストは、売主と買主のどちらが負担するか」、は、事前に決めておかなければいけません。
サーバーやドメインの移管に時間に失敗してしまうと、しばらくサイトが表示されない状態が続いたり…大きな機会損失になりかねません。
大規模なサイトであれば、あるほど確実な移転方法を選択したほうが、リスクは少ないです。
サイト売買の相手を個人で見つける方法
サイト売買の相手を個人で見つける方法は、次の3つがあります。
- 同業者(アフィリエイター仲間)から探す
- コミュニティの中で探してみる
- SNS経由で探してみる
- サイト売買仲介サービスを利用する
アフィリエイターの知り合い、サロンなどのコミュニティで探すのもいいですね。
また、SNSのTwitterで相手を探してみる方法もあります。
【ゆるぼ】
ゲーミング系のサイト・ブログをお持ちで売却したい方いらっしゃいますか?アプデ喰らって売上0円のサイトも購入対象なのでリプかDM下さい🙇♂️
— Isamu | 北斗残悔拳 (@affirisktime) June 8, 2021
まったくの見ず知らずの人と交渉するのは大変かもしれませんが、うまくマッチングする可能性はあります。
また、サイト売買の相手探しにはサイト売買仲介サービスもおすすめです。
サイト売買では、売りたい人と買いたい人を結び付けてくれるマッチングサービスがあります。わざわざ、自分から相手を探す必要はありません。
たとえば、仲介手数料が安く掲載案件の多い「UREBA」や、完全お任せでサイト売買が進められる「サイトマ」など様々なサービスがあるので、あなたに合った仲介業者を探してみましょう。
>>UREBA公式サイト
>>サイトマ公式サイト
サイト売買の専門業者を使う3つのメリット
サイト売買で専門業者を使うメリットは次の通りです。
- 相手を探す手間が省ける
- 面倒な手続きを代行してくれる
- プロに任せる安心感がある
- 相手が見つかりやすい
専門業者を使えば、相手を探す手間が省けます。個人で相手を探したり、慣れない交渉を自分たちで行ったりするのは手間ですよね。
第三者を介すことで、トラブルにならない方法で契約を進められます。何よりもプロに任せられる大きな安心感がメリットです。
マッチングから契約まで自分ですべて行うのは、時間も労力も相当かかりますからね。
それに専門業者には、サイトを売りたい人や買いたい人が相談にきています。そこで相手を探したほうが、圧倒的に効率的です。
サイトM&A業者との媒介契約についてはコチラの記事も参考にしてみて下さいね。
サイト売買の専門業者を使う2つのデメリット
サイト売買の専門業者を利用するデメリットは次の通りです。
- 仲介手数料を取られる
- サイトの条件次第で断られる可能性がある
不動産と同じく、仲介における手数料は必ず発生します。こちらもサービスに料金設定に差があります。基本的に、サイトの売主は10%~15%、買い主は5~10%ほどの手数料が発生します。
また「どんなサイトでもマッチングできる!」わけではありません。
やはり、売れないサイトもあります。具体的には、利益が出ていないサイト、維持費がかかるネットショップ、個人色が強過ぎるサイトなどは売れづらい傾向にあります。
サイトの資産価値を決める基準は2つあります。
まとめ:仲介業者を利用したほうがリスクは少ない
サイト売買においては、注意しなければいけない点は多いことが分かりました。
最後に大事なポイントをもう一度まとめておきます。
- 必ず契約書を結ぶ
- 個人同士のサイト売買は手間がかかる
- メンテナンスの費用を踏まえて購入する
- サイトの売却額は売上×24ヶ月になるとは限らない
- 仲介業者を利用したほうが相手が見つかりやすい
スムーズな売買を行うには個人同士のやりとりではなく、なるべく第三者(仲介業者)を挟んで、契約書を作りながら話を進めたほうが安心です。個人同士の売買で起きやすいトラブルも避けられます。
また、サイトの売却額については、サイトの種類や集客方法などによっても大きく異なるので、断言はできません。こちらも第三者を介しながら、話を進めていけば納得できると思います。
かなり大きな金額が動くので、失敗は避けたいですよね。仲介の手数料はかかりますが、専門業者がいたほうがストレスをかけずに商談できるでしょう。